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2010年代のゲームを振り返ろう!ここ10年で最高の30本はこれだ! - IGN JAPAN

2010年代が幕を閉じたわけだが、PlayStationとXboxの次世代機が登場する2020年はゲームも新しい世代に入る予定だ。このタイミングで10年のゲームを振り返り、我々の考えるベスト30本を紹介することにした。様々なゲームを紹介するために、シリーズにつき1作まで限定することにした。

2010年から2019年のゲームシーンはモバイルゲームが市場を席巻し、インディーゲームが大きなマーケットに成長した。死にゲーとバトルロイヤルが流行し、そして後半からは日本のゲーム産業が大きなカムバックを果たしたと言えるだろう。10年ひと昔と言うように、ゲーム業界は凄まじいスピードで変化し、魅力的なゲームが生まれ続けている。その中から、我々は商業的な成功や人気とは別に、純粋に最も優れていると考えているタイトルをピックアップした。

スーパーマリオギャラクシー2(2010年)

3Dプラットフォーマーがマイナーになったのは、何も2010年代に始まったことではない。それでもこのジャンルの魅力を示し続けてきたシリーズがあるとすれば3Dマリオだ。『スーパーマリオ オデッセイ』は記憶に新しいし、本格的な協力プレイを実現した『スーパーマリオ 3Dワールド』も捨てがたい。だが、3Dマリオの核となる要素が素晴らしいゲームデザインであるとするのならば、それが『スーパーマリオ ギャラクシー2』ほど凝縮されたタイトルは他にないだろう。ひとつの惑星から次の惑星へと移動して、その度にゲームの目的やルールが変わる多様性には圧倒される。ヨッシーも敵を食べるのはもちろん、猛ダッシュから身体を風船のように膨らませるギミックまであり、とにかく無限のクリエイティビティが際立つタイトルだ。――クラベ・エスラ

ファイナルファンタジーXIV(2010年)

『ファイナルファンタジー14』は、ゲームの本質とは別に10年代ベストから外せない理由がある。それは、歴史的な大失敗からの汚名返上だ。2010年にサービス開始した「旧FF14」は、システム上の欠陥といった看過できない欠点があまりに多く、方々から非難を浴びた。後に抜本的な解決に向けた開発チームの刷新が行われ、新たに着任した吉田直樹プロデューサー率いる新体制のもと「サービスを止めずに、FF14を作り直す」という前代未聞の一大プロジェクトが始動する。 そうして、2013年8月に「新生FF14」はリリースされた。MMORPGとして快適に遊べる水準を満たし、FFの資産を活かした豊富なコンテンツを提供しつづけ、それまでの汚名を払拭。いまでは、ソロでも苦なく最新コンテンツまで到達できる間口の広さや、シングルプレイ専用のRPG並みに展開する壮大なストーリーも相まって、世界的に広く遊ばれる最大手のMMORPGへ生まれ変わった。――野口広志

The Elder Scrolls V: Skyrim(2011年)

前世代機後期にリリースされた「The Elder Scrolls V: Skyrim」は、オープンワールドゲームとして確固たる地位を築き、後続する同ジャンルに多大な影響を与えた。

2011年に発売された本作は、その後新しいゲーム機が発売される度に移植され、2018年にはNintendo Switchにも対応し、もはや本作を遊べない現行機は存在しないというところまできた。なぜこんなにも長く愛され続けているのか? それはひとえに、ただ自由なだけじゃないオープンワールドのスタンダード・模範回答を打ち立てた、普遍的な完成度を備えるからだろう。また、パブリッシャーがツールを提供するなどMOD文化を歓迎し、コミュニティを著しく盛り上げた点も無視できない。――野口広志

Minecraft(2011年)

厳密には10年を超える歴史をもつ『Minecraft』だが、正式版リリースは2011年なのでランクインとなった。無限の可能性を秘めた建築要素にさまざまなクラフティング、ボクセルで形作られた世界、サバイバル体験などはひとつのジャンルとなって、いくつものフォロワーが生まれた。一方でほかに並ぶもののない強靱なシステムとアイコニックなビジュアルは、登場から幾年も経った今も色あせることなく、まさしく王者の風格である。そして本当におそろしいのは今後の10年を見てもなお、『Minecraft』が時代を象徴するタイトルになりえそうなところだ。――千葉芳樹

DARK SOULS(2011年)

ソウルライクや死にゲーと呼ばれるジャンルの始まりは正確に言えば『Demon's Souls』だが、それを最も多く普及させたタイトルとなればやはり『DARK SOULS』だろう。バトルロイヤルと並んで、ここ10年の最も大きなトレンドを発動させた本作ほど、ここ10年で後のゲームに影響を与えた作品はないかもしれない。しかし、開発元であるフロム・ソフトウェアは『Bloodborne』や『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』といったタイトルを展開し、今もこのジャンルのリーダー的存在である。難解でダークな世界観、入り組んだマップ、手強いボス、死ぬと落としてしまう経験値、チェックポイントを訪れれば敵がリスポーンすることなど、ゲームシステムから世界観まで、死にゲーは『DARK SOULS』のDNAをベースに今後も進化し続けていくだろう。――クラベ・エスラ

風ノ旅ビト(2012年)

敵がいなくても、明白なストーリーや目的などなくても、ゲームは面白いのだ。それを教えてくれたのが『風ノ旅ビト』。本作の英題は「Journey(旅)」だが、ゲームをクリアした頃にプレイヤーは確かに1つの旅を終えたような感覚に包まれる。砂漠からスタートする孤独な旅だが、途中に出会いがあり、喪失があり、悟りがある。その旅の意味はプレイヤーの解釈に委ねられているが、曖昧であるというわけではない。オンラインで繋がる方法も新しく、言葉を用いない動物的なコミュニケーションで一緒に旅する過程には我々の本能に深く訴えかけてくるものがある。開発者であるJenova Chen自身も含み、本作の感動を模倣しようとしたクリエイターは数多くいるが、『風ノ旅ビト』は未だに唯一無二の体験である。――クラベ・エスラ

とびだせ どうぶつの森(2012年)

「どうぶつの森」シリーズの楽しみは、村に住むどうぶつたちと交流したり、魚を釣ったり虫を捕まえたりというスローライフにある。『とびだせ どうぶつの森』はプレイヤー同士のコミュニケーションの発展をうながし、その楽しみをとても大きくすることに成功した一作だ。 本作から公共事業で花壇や温泉などが作れるようになり、カスタムした村を「夢見の館」で不特定多数の人に見せられるようになった。さらにニンテンドー3DSなのにスクリーンショット機能を特別に備えており、SNS上での盛り上がりもサポート。新たな人気キャラクター「しずえ」も本作から登場し、彼女は『マリオカート8』や『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』にも出演することになる。スローライフの楽しさをさらに大きく広げ、人気キャラクターを生み出した一作なのだ。――渡邉卓也

XCOM: Enemy Unknown(2012年)

1994年に発売されたストラテジーゲームのクラシックであり、カルト作のリメイクである『XCOM: Enemy Unknown』は、単に古いフランチャイズを復活させるだけではなく、2010年代のストラテジーゲームのデファクトスタンダードを生み出した。索敵外から襲いかかるエイリアン、監視コマンドによるそれの予期、ランダム性と計画性のバランスが素晴らしい緊張感のあるターン制バトル。SF的ガジェットによるリソース管理に部隊のアップグレードといった組織運営。これらのゲームループの完成度はパーフェクトと呼べるデザインだ。本作をベースとしながら物語要素を重視した『Hard West』や『Phantom Doctrine』、オリジナルクリエイターが参加した『Phoenix Point』などがリリースされ、今やターンベースルネッサンスとも呼べる時期に入っている。――今井晋

The Last of Us(2013年)

コンシューマにおける2010年代の3Dグラフィックスをリードしてきたタイトルのひとつとに、Naughty Dogの「アンチャーテッド」シリーズがある。ビジュアルのみならず丁寧で卓越した世界観の構築が、ハリウッド映画のような演出やアクションに厚みを与えていた。 その下地から生まれた『The Last of Us』の評価を高めることになったのは、間違いなくストーリーだ。ゲームプレイや細菌のパンデミックによって描かれる壊滅的な世界設定はありきたりだ。しかし懸命に生きる人々の苦悩や葛藤を克明に描き、絶望的な世界を旅するジョエルとエリーの繊細な人間関係が、物語の結末をより鮮烈なものにした。そしてサバイバルやステルスアクションといったプレイ要素は、緊張感に満ちたストーリーにマッチして、複数の要素がクオリティを高め合う極上のタイトルに仕上がった。――馬淵寛昭

Gone Home(2013年)

探索と物語にフォーカスした一人称視点のアドベンチャーゲーム、いわゆる「ウォーキングシミュレーター」の隆盛は時代を象徴する出来事だ。なかでも家族にまつわる物語を読み解いていく『Gone Home』は、屈指の出来映えを誇る。本作では無人の屋敷を探索しながら手紙やメモ、カギなどを手に入れ、家族に何が起こったのかを理解していく。テキスト類はもちろんのこと、さまざまなオブジェクトが巧みに配され、そこから数々の出来事に思いをはせていく体験は短時間ながらも濃密だ。2012年の『Dear Esther』もこの手のゲームとしては重要だが、探索と物語という点でより洗練されているのは『Gone Home』だろう。――千葉芳樹

バイオショック インフィニット(2013年)

海底都市ラプチャーから空中都市コロンビアへと舞台を一新した『バイオショック インフィニット』。相互干渉を重視した超能力「ビガー」、レールを用いた高速移動を可能とする「スカイフック」でより激しく動きのある戦闘を志向した。本作の顔とも言えるエリザベスは頼れるパートナーであると同時に物語の秘密を握るキーパーソンでもある。見た目の変化に、さまざまに揺れる心情と、彼女は2010年代を代表する相棒キャラクターと言っていいだろう。理想都市コロンビアが見せるアメリカの暗黒面に、さまざまな負債を回収していく物語と過去作とはこれまたひと味違った展開は、一人称視点のアドベンチャーにまた異なる彩りを添えた。――千葉芳樹

Dota 2(2013年)

ValveがBlizzardのゲームのModを開発していた人物を引き抜き、それによって誕生した作品が『Dota 2』である。これによってリリースされたのはキャラクター使用権の概念がなく、普通にプレイするだけならお金が一切かからないFree to Playのゲームだった。 プレイヤーは世界大会の前に販売されるバトルパスに課金する。バトルパスの販売で集まったお金が世界大会の賞金になるので、賞金総額が跳ね上がっていくわけだ。このシステムによって生まれたのは、eスポーツ大会というよりも賞金を争う「バトルアリーナ」であった。Steamを運営するValveにしか生み出せないeスポーツシーンがここにはある。 ――重田雄一

グランド・セフト・オートV(2013年)

GTAは新作が10年に1度出るシリーズになったのかもしれない。10年代唯一にしてシリーズ最高傑作と言えるのが『グランド・セフト・オートV』だ。ロサンゼルスをモデルにした都市「ロスサントス」の規模・密度は圧倒的なものだった。本作には3人の主人公が登場し、高級住宅街で暮らすマイケル、貧乏な荒くれ者のトレバー、黒人青年のフランクリンの視点から物語を見ていく。3人の主人公を活かしきったストーリーや、3人の主人公を切り替えながらプレイするシステムを真似できるオープンワールドゲームは今でも存在しないだろう。クリア後には「GTAオンライン」も待っている。 ――重田雄一

Destiny(2014年)

約10年に渡ってHaloシリーズを手掛けてきたBungieがMicrosoft Game Studiosを離れ、はじめてリリースされたのが『Destiny』だ。あの「Halo」を手掛けたデベロッパーのオリジナル作ということで、世界中から注目を浴びるなか生まれたのが、2010年代最も流行したジャンルのひとつとも言えるルートシューターであった。 コンテンツ不足やドロップ調整など不満の声が少なくなかったが、Haloで培ってきたスポーツ系FPSとしての完成度や、射幸心を煽る秀逸なデザインのドロップ品の数々、マーティン・オドネルを起用したサウンド、魅力的な世界観が、本作を傑作たらしめている。――野口広志

約10年に渡ってHaloシリーズを手掛けてきたBungieがMicrosoft Game Studiosを離れ、はじめてリリースされたのが『Destiny』だ。あの「Halo」を手掛けたデベロッパーのオリジナル作ということで、世界中から注目を浴びるなか生まれたのが、2010年代最も流行したジャンルのひとつとも言えるルートシューターであった。 コンテンツ不足やドロップ調整など不満の声は少なくなかったが、Haloで培ってきたスポーツ系FPSとしての完成度や、射幸心を煽る秀逸なデザインのドロップ品の数々、マーティン・オドネルを起用したサウンド、魅力的な世界観が、本作を傑作たらしめている。 ――野口広志

メタルギアソリッドV ファントムペイン(2015年)

ステルスアクションを確立させた「メタルギアソリッド」シリーズは、サーガ最終作となる『METAL GEAR SOLID V』でも革新的なパラダイムシフトを行った。 「アサシンクリード」、「ヒットマン」などのジャンル作品はこれまで、プレイヤーの行動を巧みに制御することで潜入ルートに数多くの分岐を生み出し、緊張感のある工作活動を演出してきた。一方で本作は、豊富に用意された装備やどこからでも潜り込める開かれた地形を予め提供することで、プレイヤーに可能な限り制限をかけないサンドボックスとしての「より自由な潜入」を構築した。その基本コンセプトは『DEATH STRANDING』にも引き継がれ、「移動」という遊びの発展にも大きく寄与している。 多くの余韻を残した物語も、発売から5年が経った2020年にも多くのファンを掴んで離さない。 ――あでゆ

Life is Strange(2015)

FPSやRPGのような花形ジャンルの影にあったアドベンチャーゲームは2010年代に再び注目されるようになった。Telltale Gamesのような専門集団がドラマや映画を原作に多くのアドベンチャーゲームをつくり、インディーゲームもウォーキングシムのようなより野心的な作品を残した。しかし、よりポピュラリティを獲得し、この年代を象徴するのはDONTNOD Entertainmentの『ライフ イズ ストレンジ』ではないだろうか。好きなタイミングで時間を巻き戻せるという派手なフィーチャーでフックを作りながらも、丁寧に描写されるアルカディアベイでの青春群像劇はゲームでありそうでなかった設定とテーマを存分に活かしながら国際的な人気を勝ち取った。シナリオが粗い部分はあっても、クリアしたプレイヤーの心の中にはマックスとクロエの青春の日々の傷跡が深く刻まれている。――今井晋

ウィッチャー3 ワイルドハント(2015年)

『ウィッチャー3 ワイルドハント』が世界中で驚きをもって迎えられたのは、ゲーマーに馴染みの薄い東欧風ファンタジーが新鮮だったことが大きい。プレイヤーは怪物狩りを生業とするウィッチャー「ゲラルト」として戦争の名残と死の臭いが漂う村や街を放浪し、時には探偵さながらの腕前で事件を解決する。これらの活動を通してプレイヤーは世界を知ると同時にゲラルトに親しみを抱いていく。また、プレイヤーの選択がストーリーに反映されて展開が大きく変わるのだが、この柔軟さをAAA級の規模で実現したことに脱帽する。今では原作小説が日本語に翻訳されNetflixのドラマも放映されているため、ウィッチャーの重厚な世界に浸るにはもってこいの時期だ。――渋谷宣亮

Splatoon(2015年)

過去にタイムスリップして「任天堂が対戦シューターを作って、しかもそれが日本でヒットする」と言ったら笑われてしまうかもしれないが、とにかく『スプラトゥーン』はそれを成功させた一作だ。 イカたちがインクを塗り合うことによって戦うというシステムは、さまざまな意味でわかりやすい。とりあえず塗れば有利になるし、地面の塗り状況で有利・不利がすぐに理解できる。撃ち合って戦う野蛮さも軽減できるし、戦うイカたちもおしゃれでかわいい。それこそ「対戦シューター」なんて言葉を知らない人ですら手に取りたくなるくらいである。 何より重要なのは、見た目はカジュアルだが決して“対戦シューターのアツさ”は譲らないところだ。本作の奥底には、4対4の少人数対戦ゲームとしての魅力がきっちり詰まっているのである。――渡邉卓也

Undertale(2015年)

『UNDERTALE』は2010年代のインディーゲームを語るうえで外せないだろう。一度見たら忘れられないキャラクターたち、弾幕シューティングのような戦闘システム、優れたBGMなど各要素も素晴らしいし、一部のグラフィック以外はほとんどトビー・フォックスひとりで作り上げたのも驚きだ。 しかも本作はただの優れたRPGではなく、“プレイヤーをゲームの世界に取り入れる”といった手法も用いている。そのおかげでキャラクターはよりリアリティを増すし、プレイヤーはホラーにも似た真剣な緊張感を味わうことができる。 その緊張感をもたらす仕掛けには気になるところもあるため、時代が変わると本作に対する評価は変わるかもしれない。しかし、『UNDERTALE』がこの時代にゲーマーの心を掴んだのは間違いないだろう。 ――渡邉卓也

ペルソナ5(2016年)

2008年、PS2で発売された『ペルソナ5』はその完成度の高さと、一般的なRPGというジャンルへの認識を覆す作風で国内外から高い評価を獲得した。その後、対戦格闘やリズムゲームといった異ジャンルでリリースされたスピンオフ作品も好評を博している。だが私たちが待ちわびたのは純粋なRPGとして新たな物語を描く作品であり、『ペルソナ5』はそんな私たちの期待に見事に応えてくれた。

100時間近くに及ぶボリュームと、それでも全てを味わい尽くせない多種多様な選択肢によってもたらされるリプレイ性。シンプルながら独自の味付けで個性を出した歯応えのある戦闘システム。ポップなアートスタイルとUI。時に激しく、時に控えめに世界観を表現する魅力的な楽曲の数々。そしてその中心、「心」をテーマに描く少年たちの成長と絆の王道ストーリー。時間は掛かったが、アトラスそしてペルソナチームは再び傑作を生み出すことに成功した。――山川純

Dead by Daylight(2016年)

細々としたジャンルであった「非対称型の対戦ゲーム」に新風を巻き起こしたのが『Dead by Daylight』だ。追う殺人鬼と逃げる生存者というホラーらしい図式に、鬼ごっこ&かくれんぼのようなわかりやすいゲームルールは過去の同ジャンルのゲームと比較して圧倒的にとっつきやすくなった。殺人鬼として他のプレイヤーを追い詰める高揚感と、生存者として協力しつつも逃げ惑う恐怖という異なった緊張感をひとつのタイトルで味わえるのも魅力。拡張コンテンツも豊富でさまざまなホラー作品とのコラボを実施しており、「対戦ものホラー」という変わった立ち位置ながら時代を代表するホラーコンテンツとなった。――千葉芳樹

オーバーウォッチ(2016年)

『オーバーウォッチ』は数多くの個性的なヒーローから1人を選び、チーム単位で敵と戦っていく「ヒーローシューター」ジャンルを確立させた作品だ。eスポーツシーンでは地域別のチームが戦う「オーバーウォッチ リーグ」があり、Blizzardは「地域別の争い」というわかりやすさを作り上げた。 ストーリーを語る手法やキャラクターの魅力も見逃せない。ストーリー上で存在が示唆されてきたキャラクターが実際に参戦するなど、リアルタイムのストーリーテリングをするゲームは今後も増えるはずだ。また、LGBTのキャラクターがいるなどの多様性はこれからのゲームにも影響を与えるだろう。――重田雄一

NieR: Automata(2017年)

2010年代ベストの選出基準として、作品そのものの出来に加え、時代にどれほど影響を与えたかという視点も重要になる。その意味で『NieR:Automata』は1つの事件だった。2010年の『ニーアレプリカント / ゲシュタルト』のもつ尖った世界観とサウンドデザインはさらにアップデートされ、プラチナゲームズが誇る最高峰のアクションと吉田明彦による唯美なキャラクターデザインという強力なコラボレーションを手に入れてシリーズが帰ってきたのだ。それだけでも大事なのに(実際ファンは続編を半ば諦めていた)、知る人ぞ知るシリーズだった「NieR」が、驚くべきことにいまや「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」に次ぐフランチャイズにまで成長した。前作と本作のどちらが好みかは議論が尽きないが、本作の持つこの時代性は2010年代ベストに欠かせない。 ――あでゆ

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(2017年)

「時のオカリナ」は3Dアクションアドベンチャーの基礎を作ったと言えるが、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』が発売した2017年、オープンワールドというジャンルはすでに多くの傑作が存在し、基礎を作ったわけではもちろんない。しかし、プレイヤーの好奇心をくすぐる地形デザインや用意された数多くのアクティビティが見本のようなオープンワールドに繋がり、マップを攻略する上での圧倒的な自由度や、天候と物理を操るゲームプレイも革新的だった。その斬新さもあってIGN JAPANでは本作を最も優れたオープンワールドゲームに選出している。ゼルダらしい謎解きもよりプレイヤーの発想の自由を尊重したものになった「ブレス オブ ザ ワイルド」は、天才的なオープンワールドであると同時に「ゼルダの伝説」シリーズの新たなスタンダードを築いた。――クラベ・エスラ

ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて(2017年)

『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』は極めて伝統的なJRPGなのかもしれない。だが、AAA並のスケールで実現された昔ながらのJRPGは2010年代において他に例がなく、それがむしろオリジナリティに繋がっている。コマンド選択型のバトルや効果音でしゃべるキャラクターによる冒険活劇を、まるで昔のボックスアートの世界に入ったようにカラフルなビジュアルで楽しめる本作。ゲームプレイもただ懐かしいだけではなく、リアルタイムでドラゴンから逃亡するシーケンスやモンスターに乗って攻略するパートを導入することで、まさに「生きたドラクエの世界」を冒険しているような気持ちにさせられる。最新技術を採用しつつも、あくまでドラクエらしさを追求した素朴な姿勢を愛さないわけにはいかない。だが、結局のところ、最大の魅力はゲームならではの秀逸なストーリーテリングだろう。――クラベ・エスラ

PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS(2017年)

高見広春の『バトル・ロワイアル』を知っている人は、作中のようなデスゲームの妄想をしたことがあるだろう。そんなちょっと怖い夢を叶えてくれる作品がPUBGこと『PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS』だ。物資を現地調達しつつ、最後の1人を目指すバトルロイヤルゲームのフォーマットを広めた作品である。PUBGのヒットにより、『フォートナイト』にバトルロイヤルモードが導入され、中国からは『荒野行動』が登場して大ブームになった。その後、シューターじゃないゲームにまでバトルロイヤルが導入されていった。 PUBGは殺伐したゲームに感じるが、実際のところ4人プレイのスクワッドモードは友達とワイワイ遊べるところがある。友達とプレイした思い出は10年後もきっと記憶に残っているはずだ。 ――重田雄一

モンスターハンター:ワールド(2018年)

2010年代は「モンスターハンター」シリーズに続けとばかりに、神機で敵を捕食する『ゴッドイーター』、和風狩りゲー『討鬼伝』、ダークな世界観の『ソウルサクリファイス』など、多彩なハンティングアクションが誕生した。それら数多くの挑戦的なタイトルを寄せ付けず、モンハンはジャンルも飛び越え国民的ゲームとしてトップを走り続けてきた。 狩猟本能を呼び覚ますこのシリーズは、『モンスターハンター:ワールド』で新しいステップに突入。新アクションや新装備などでハンティングはブラッシュアップされて、マップが大きなシームレスフィールドに変化してもゲームプレイはむしろ快適になった。一新したビジュアルは美しいだけではなく、モンスターの生態系もよりリアルに描かれている。それは縄張り争いを呼び、災害級のフィールドギミックが狩猟に変化を与え、より迫力のある死闘を体験させてくれる。――馬淵寛昭

Celeste(2018年)

2010年にリリースされた『Super Meat Boy』以来、ハードコアな2Dプラットフォーマーはインディーゲームの十八番とも呼べるジャンルだ。短いステージを何度も死にながら覚えて踏破していく感覚は、8bit時代のノスタルジーを感じさせながらも、そのリトライのしやすさから独特のゲームプレイを与えてくれる。本作はそんなハードコアプラットフォーマーの完成形として、究極ともいうべきレベルデザインを作り上げ、「なぜ人は困難に挑戦するのか」という哲学的でパーソナルなモチーフを織り込んだ名作である。さらにLena Raineによるチップチューンとクラシカルな素養によって作られたサウンドトラックは、プレイヤーの心象世界を優しく美しく描き出す。困難でありながら、慈愛に満ちた本作は高難易度ゲームを愛するものを優しく癒やす崇高なゲームだ。――今井晋

ASTRO BOT:RESCUE MISSION(2018年)

馴染み深い3Dプラットフォーマーの遊びに、VR越しにキャラクターをサポートするという遊びをミックスした3Dアクションゲーム。プレイヤーは主人公のASTROを操作するとともに、頭を動かしてカメラマンとしての役割もこなさなければならない。たとえば死角を覗きこんでASTROの通り道を確認したり、視界を塞いでくる敵の妨害を避けたりとVRならではの工夫が必要になるのだ。カメラ操作のみならず、手裏剣を投げたり、植物に水をやったりといったギミックもあり、次にどんなことが起こるのか、どんな風に楽しませてくれるのかとプレイ中はワクワクがつきない。3DプラットフォーマーとVRのバランス感覚も舌を巻く巧みさだ。――千葉芳樹

SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE(2019年)

「DARK SOULS」シリーズで世界的な名声を獲得したフロム・ソフトウェアが日本を舞台にした剣戟アクションを開発。それだけで多くのファンが期待した作品だが、実際の出来はその期待を大いに上回るものであった。体感ゲージをベースとした剣戟アクション、防御から攻勢に出れる弾きのシステム、そして素晴らしいボスバトルのデザイン。「DARK SOULS」で培った要素を新たなメカニクスに落とし込み、和風の舞台に調和させたフロム・ソフトウェアのクリエイティビティは本物だ。ソウルライクなゲームが巷にあふれる2010年代、本作は新たなメカニクスを成功させた。もしかして2020年代はセキロライクなゲームが増えるかもしれない。――今井晋

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