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『Dead by Daylight』モバイル版の詳細や、クロスプレイや次世代機対応の可能性について聞いたゲームディレクターインタビューをお届け【PAX EAST】 - ファミ通.com

 Behaviour Interactiveによる『Dead by Daylight』は、日本でも高い人気を誇る対戦型ホラーサバイバルアクションゲーム。2016年のPC版リリース以降、日本語対応や家庭用ゲーム機版のリリースなどを通じ、ファンを確実に広げてきた。

 そんな本作では、つい先日モバイル版が今春にサービス開始予定であることが発表。また、次世代機の登場が今年末に控える中の動きも気になる所だ。

 というわけで今回、アメリカのボストンで開催中のゲームイベント“PAX EAST”会場近くで、過去にも本誌に何度か登場してもらっている本作のゲームディレクターのマシュー・コート氏にあらためて話を聞く機会を得たので、その模様をお届けしよう。

マシュー・コート

『Dead by Daylight』開発元のBehaviour Interactiveのゲームディレクター。

新キラーは「撃つのに夢中になりすぎない」のがポイント

――ではまずは直近の話題から。新章のチャプター15が発表されました。

マシュー新チャプターの“Chains of Hate”ですが、シリーズとしてもウェスタンな感じのことをやるのは新しかったりします。純粋なホラーな場所ではないけど、ホラーをやる場所としてはすごくいいという。

 新キラー“デススリンガー”も新しい試みで、今回は銃を持っています。しかも弾ではなく銛を撃ち込む。その代わり撃つたびに巻き取らないといけないんですけど、当たればサバイバーを引き寄せられます。そこでまたもがくサバイバーと、捕まえようとするキラーのエキサイティングな攻防が起こるわけです。

――新キラーでプレイする際の注意点やおすすめなどは?

マシュー狙って撃つのは楽しいんですが、それに夢中になりすぎないことですかね。でないと気がつくと非効率なプレイになっていたり、捕らえられるものを逃してしまったりするので。

 今はテスト環境で試してもらっていて、最初のフィードバックを得て3月10日(米時間)予定の実装まで調整に入っている段階です。これから皆さんが私達が思ってもいなかったような戦術を考えつくことだろうと思います。

モバイルでもほぼ同じゲーム体験を目指す

――そしてモバイルについても発表がありました。

マシューこれは私達にとっても大きなもので、地域によって多少前後する予定ですが、今春に登場予定です。

 ゲーム体験はあくまで、これまでの『Dead by Daylight』と変わらないものを目指しています。その中で操作やユーザーインターフェースなど、モバイルに対して最適化する部分もあるという感じですね。

 また、これまでサウンドで示していたものがビジュアルでの手掛かりに変わる部分もあります。というのは、モバイルゲーマーはヘッドセットを使わないことも多いですし、周囲が騒がしい中でプレイすることもあるので。

 そしてゲームは基本プレイ無料です。一体のキラーと2名のサバイバーでスタートして、そこから頑張ってプレイしてもらうか、あるいは欲しいキャラクターがあれば購入してもらう、といった形になっていくと思います。

――課金要素はどう働くのでしょうか?

マシューこれまでの『Dead by Daylight』と同じと言っていいと思います。DLCでチャプターを買ってもらうとか、ストアでキャラクターをアンロックするとか。

 それと外見に関するアイテムですね。「お金を払って一気にレベル50に」といったことはできません。(「ガチャは?」)それも大丈夫です。ルートボックス形式(抽選型の課金コンテンツ)は現時点で入ってないですから。

――それで今春ということですが、日本はどうなのでしょう?

マシューNetEase Gamesが日本を含むアジアでのパブリッシングを行います。少々の違いはあるかもしれませんが、時期的にそう違うものにならないはずです。

 実際、日本はもっとも熱心なファンベースがある国ですし、私達にとっても日本の皆さんに少しでも早く触っていただきたいと考えています。PCオンリーだった時代から今まで非常に熱心にサポートしてきて頂いたのをずっと見てきていますので、皆さんのスマートフォンで可能な限り早く遊んでいただけるよう進めています。

――ゲームのコアはほぼ同じということですが、既存プラットフォームとのクロスプレイはどうでしょう?

マシューまずマッチメイキングは『Dead by Daylight』にとって非常に重要なもので、これを良くしようと常にやってきました。

 そして、人が増えるというのはマッチメイクをする上で選択肢が増えるということで、これは基本的にはいいことですが、解決しなければいけないこともあります。

 なのでモバイル版のローンチ段階ではクロスプレイはありませんが、ちゃんと検討していくだろう項目になります。支障なくゲームをよりよくできるということになれば対応したいですね。

――モバイル版の開発ブログで“切断時ボット”というものが紹介されていましたが、これについて教えて下さい。

マシューゲーム中の接続切断は常に頭を悩ませることのひとつで、モバイルでは特に対応策を考えなければいけません。

 というのは、電車に乗っている時にプレイしていたらトンネルに入ってしまったとか、意図しない切断もよく起こり得るからです。

 (負けそうだからとか)意図的な切断については切断時ペナルティがあって、これは大きな効果を発揮して40%減らすことができました。「いやバグなのにペナルティ食らったし」とか言われたりするんですけど、大抵は意図的にやったケースなのがわかっています。

 では本当に回線が突然不安定になることがあるモバイルではどうするか? そこで接続されていない間だけ介入して自動的にプレイするAIを入れることにしました。回線が復帰したら再交代して戻れるような仕組みです。

――モバイル版では事前登録キャンペーンが行われていますが、日本のプレイヤーはどう参加するのがいいのでしょうか?

マシューアジア地域ではNetEase側で別途事前登録が行われる予定です。いつから開始になるかなどはNetEase側のTwitterアカウントなどをチェックしてください。

――ではそちらで登録すればグローバルな事前登録キャンペーンにも協力できると。

マシューはい。間もなく発表されるかと思いますので、皆さんで特典をゲットしてください。

――モバイル版では新DLC、キラーやサバイバーなども既存プラットフォームと同じように追加されていくのでしょうか?

マシューその予定です。同様のコンテンツをすべてのプラットフォームで、できるだけ同時に、というのが基本的な考えになります。

 いくつかのコラボレーションについてはモバイル版にも出すに当たって再交渉が必要だったりもするので、多少のずれはあったりするかもしれませんが、「再交渉が必要だから無理」ということではなくて、それはやろうとしていることです。

 また、例えばキラーのいくつかはモバイルの操作でもうまくプレイできるように調整が必要かと思いますが、これも乗り越えるべき課題で、「いつ」の部分に影響するだけです。

次世代機対応やそれ以降など、さらなる未来の可能性

――では今後の話ですが、『ストレンジャー・シングス』のようなコラボレーションは今後も期待していいんでしょうか?

マシューもちろん。現段階でお伝えできるものはまだありませんが、これまで本作ではコラボレーションをうまく成功させてきました。

 コラボレーションによってゲームをより豊かに、そして印象的なものにすることができたと思っていますし、これはできれば続けていきたいことのひとつです。まだ『Dead by Daylight』の世界に登場していない伝説的な存在がいくつかありますから……私達としてもそれらをお迎えしたいですね、はい。

――モバイルと新コンテンツ以外の部分で、『Dead by Daylight』についての“次”となるものは何か考えていますか?

マシューそのふたつがかなり大きいのですが、私達の方針としては、本作を継続してフレッシュなものとして提供していきたいですし、そのためにできることはなんでもやろうと考えています。

 また未来に向けてどう本作を動かしていくか考える上で、新しいプラットフォームですとか、新しい配信チャンネルなどにも常に目を光らせています。

 安易に「じゃあこれからは『Dead by Daylight 2』をよろしく」と言うようなことも恐らくないだろうと思います。どちらでプレイするか選ばせてコミュニティを分断するようなことはできるだけ避けたいですから。

 ただし未来のある時点で、現在あるものと比べて革新的なものに取り掛かって“2”と呼ぶようなことはありえます。というのは本作は4年前に始まりましたから。使える技術も違ってきていますし、最近のマップの設計などもローンチ当時に作っていたようなマップとは違っています。どうやってプレイされるのかといった知識やデータも得ましたし、今ならよりよいものが作れる。

 それは本作のコンテンツについても同じで、既存のものの改善もやっていきますが、新しいものも提供していきたいと考えています。

――次世代機はどうでしょう?

マシューまさに私達が注目している部分です。次世代機を買ったアーリーアダプターの人にも『Dead by Daylight』をプレイしてもらいたいですし、できればそれ以外の既存のプレイヤーとも遊んでもらいたい。これは実際私達がどうするのがベストなのか毎日話して考えていることなんですよ。

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