連載第1回は「ゲーム機の価格は日本の1.5倍!アフリカ・モロッコの家庭用ゲーム販売事情って?」に続く形で、エジプト・アラブ共和国のゲーム文化に詳しい現地ライターの声をお届けします。今回のレポーターは、エジプトはカイロ在住の20代男性・Youssef Mohamed Mansiさん。現地のゲーム小売店やネットカフェ、PCゲーミングについて探ってもらいました。
「ピラミッド」と「砂漠」で知られるエジプトには、若い世代に向けてゲーム文化を広めようと熱心に励むハードコアゲーマーがたくさんいます。まずはエジプトの経済事情について軽く説明していきましょう。他の国と比べて、食料品はとても安価。ただし家庭用ゲーム機やゲームの価格は大きく異なり、一般的な労働者がPS4やXbox Oneを購入することはとてつもなく困難です。
筆者はニンテンドースイッチを実際に所有している人を見たことがありません。裕福な知り合いでも任天堂ハードを買おうとする傾向はほとんどなく、主にPS4/PCでゲームを遊ぶ方が多い印象。『クラッシュ・オブ・クラン』や『PUBG MOBILE』などのモバイルゲームに熱中する人もいます。
ここからは、エジプトにある大手小売店「Virgin Megastores」の様子を紹介していきます。過去に日本で展開していたCD・DVDショップですし、モロッコ編でも紹介していたので、ご存じの方も多いと思われます。筆者が取材したエジプトの店舗では、ニンテンドースイッチが2台しか販売されていませんでした。とは言えゲームはたくさん陳列されていますし、レースゲーム用のステアリングコントローラーも置いてあります。
筆者が確認したエジプトでのニンテンドースイッチの販売価格は、9,300エジプトポンド(以下EGP。記事執筆時のレートを基にしています)。日本円にして約64,000円です。日本での通常販売価格は、29,980円(税抜)。日本の約2倍のお値段ですね。その価格から購入するユーザーがほぼおらず、在庫も2台のみということなのでしょう。筆者の体感的なところもありますが、エジプトの労働者の平均月収は40,000円から60,000円ですから、嗜好品としてはかなり高価。ちなみにニンテンドースイッチライトはエジプトでは入手できません。
店内にはたくさんのゲームとバンドル、セット商品が並ぶ「PS4エリア」が設けられていました。コントローラーやコントローラー用スキン、その他アクセサリー類もバッチリ揃っています。DUALSHOCK 4もエジプトではそれほど安いものではなく、販売価格はだいたい800EGP。日本円では約5,500円です。
新作をはじめとした様々なゲームが揃えられていました。1本あたりの価格は500~1,000EGPと言ったところ。エジプトではアラビア語を使うのですが、パッケージに書かれているのは英語のみです。
エジプトはサッカーが盛んなため、サッカーゲームも充分揃っています。サッカーゲームのみをインストールしたPS4をたくさん置くカフェなんかもあるほど。小売店でゲームを新品で購入する方はあまり多くなく、はるかに安上がりなために中古品を狙う方が多い印象です。700EGP(約5,000円)で買えるゲームでも中古や個人売買、レンタルであれば200EGP(約1,400円)に収まります。
PS4本体と追加コントローラー、『クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり!』や『コール オブ デューティ ブラックオプス 4』を収録するバンドルは10,500EGP(約72,648円)。しかし先述のようにサッカーゲームが人気なので、ほぼ同価格のPS4+『FIFA 20』バンドルのほうが人気を集めています。
PS4本体に『ゴッド・オブ・ウォー』と『DEATH STRANDING』を収録する更に豪華なバンドルには、『フォートナイト』用スキン入りの「DUALSHOCK 4 ネオヴァーサバンドル」も付属。こちらは10,000EGP(約69,000円)でした。『クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり!』のバンドルよりお買い得ですが、中身はなかなか良いですね。
Xbox Oneとその関連アイテムはあまり見当たりませんでした。ほとんどのエジプト在住ゲーマーにとってXbox Oneはポピュラーではなく、販売されているゲームも少し古め。本体は1台も陳列されていませんでした。
PCゲーミング用のアクセサリーも多数販売されています。エジプトではPCゲームシーンがなかなか盛り上がっているので、ゲーミングキーボード/マウスなどがいろいろなところに陳列されていました。今回見つけたSteelSeriesのキーボードは少しお高めに見えましたが、日本の販売価格と比べると半額ほどです。
こちらはDXRacerのゲーミングチェア。日本で販売されている現行モデルとはカラーリングが少し異なるようですが、7,000EGP(約48,450円)でした。納得できる価格ではあります。
ここからは、PCゲーミングについて少し掘り下げてみましょう。昨今では多くの販売サイトがエジプト向けにサービスを展開していて、特にEpic Gamesストアの値引き額は大きいように感じます。最近で言うと、筆者は2019年のクリスマスシーズンに『ディビジョン2』を7ドルで購入しました(通常価格は60ドル)。また、Steamもエジプト向け展開を計画しているのだそう。もちろんセール販売も行われます。
エジプトではe-Sports系のトーナメント/ゲームイベントもたくさん開かれています。素敵なネットカフェが本当に多く、筆者としては「Slice n’ Dice」が特にお気に入り(店舗写真はFacebookより)。何度も通っていますし、設置されているPCのスペックも素晴らしく、友達とリラックスしながらゲームを遊ぶこともできます。
筆者が知る範囲では、エジプトで特に人気のあるオンラインゲームは『リーグ・オブ・レジェンド』だと感じています。常にトーナメントが開催されていて、プロプレイヤーも珍しくはありません。個人的にいくつかの小規模な『LoL』トーナメントに参戦したことがあるのですが、「今日は勝つぞ」という競争的な雰囲気が凄まじく、実際のところプロ選手もこぞってエントリーしているようでした。
全体としてみると、エジプトにおける「ゲーム」は他の趣味・嗜好品と比べてお金のかかるエンターテインメントではなく、一部は高価であるにせよ安くゲームを楽しむ方法はたくさんあります。エジプトのゲームシーンは昨今大きく盛り上がってきていますし、これからも様々な面で進歩していくことでしょう。
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January 31, 2020 at 09:45AM
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エジプトでのスイッチ本体価格は約6万円! 熱気渦巻くネカフェ&PCゲーム文化も紹介 【異国ファストトラベル】 - Game*Spark
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