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VRゲームと現実の境目が無くなる!? SteamVR対応の最新かつ公式のハード“VALVE INDEX”体験レポート - インサイド

世界中のゲーマーが利用するゲーミングプラットフォームサービス“Steam(スチーム)”。その開発・運営を行うValve CorporationのVR機器“VALVE INDEX”が、いよいよ2019年11月28日(木)より日本でも発売。11月22日(金)からは予約受付もスタートしています。

VALVE INDEXは、VR向けオープンプラットフォームと言えるSteamVR対応の最新かつ公式のハードウェア。既存のハードよりも広い視野角と、本機のために開発されたという特殊なスピーカーで没入感が高められています。

本稿ではそんな本商品を発売前に体験させていただけたので、体験レポートをお届けします。


自分の手でキャラクターの手を握る、じゃんけんをする……ゲーム体験はここまで来た!


今回VALVE INDEXを用いて体験させてもらったのは、『Aperture Hand Lab』というタイトル。日本語に対応してないので英語音声を頼りに進めることになりますが、非常にわかりやすいゲーム性でアドバイスを貰いながら画面上に登場するロボットとコミュニケーションを取っていくことになりました。

最初は手を振ったりロボットの真似をしてポーズを取ったりの繰り返しですが、徐々に握手する、じゃんけんをするなどの動作が必要とされることに。驚いたのが本機VALVE INDEXのコントローラー性能です。


なんと手の握りや開きを感知するセンサーが搭載されており、プレイヤーは実際に自分の手を動かす感覚でゲームを楽しむことができるのです。そのためお互いに手を振りあったりのコミュニケーションはもちろん、じゃんけんや握手もお手の物。

握手に関しては手を握る強さも関係しているようで、強く握っているとゲーム内でロボットの腕がもげてしまうなんてコミカルな描写もありました。じゃんけんも体験させてもらいましたが、5~6回どころか10回近くあいこを連発。途中相手が後だしで勝ったことにしてくるので、現実で人と対面してプレイするような没入感でした。


提示されるお題をクリアするごとにロボットのコア部分が落下してしまうのですが、これをついつい目で追いかけてしまうと、心臓がドキドキするくらいの緊張感があります。もちろん実際に落下するような危険な場所でプレイしている訳ではないのですが、ゲームの中であっても気づくと現実と同じような反応をしてしまいます。

高所恐怖症の方は注意ですが、ついつい落ちた先がどうなっているのか確かめてみたくなるのも人の性。そんな感情が湧き上がってくるくらい、VALVE INDEXでのVR体験は凄まじいものなのです。

ゲーム終盤ではロボットが暴走を開始。用意された引き出しから封筒を取り出し、それを破って中から停止キーを取り出す。そうしてキーを鍵穴に差し込みロボットを停止させるといった、複雑な動作が要求されることに。


これはゲーム内で選択肢が出てきたり、キャラクターをコントローラーのボタンで操作する訳ではありません。実際に引き出しを開ける動作、封筒を破る動作などを自分の手で行うことになります。この没入感は、一度プレイしたら病みつきになることでしょう。

また、今回体験させてもらった『Aperture Hand Lab』はゲーム内のロボットが相手でしたが、これがMMORPGなどのプレイヤー自身のキャラクターを介して、人対人で行えるようになったら。もしくは、キャラクターとのコミュニケーションを重視したゲームで採用されたらどうなってしまうのかなど、妄想は尽きません。


最高の没入感を実現するためのVALVE INDEXのこだわり


そんなVALVE INDEXですが、操作性以外の部分にもプレイヤーの没入感を高める工夫があります。ひとつは視覚の部分で、これまでのVR機器以上の高いフレームレートを実現したことで、残像を低減。非常にシャープな画像でゲームを楽しむことができます。

加えてレンズ部分の視野角を実際の人間の瞳に近づけるよう斜度を付けて配置することで、これまでよりも視野角が20度も上昇しています。付けていてもあまり視界が狭く感じませんでした。

そしてVALVE INDEXのヘッドセットは、頭全体を覆うような形ではなくどちらかというと眼鏡やゴーグルのように掛けるような形状。頭全体が覆われないため、長時間使用しても疲れや痛み、暑さによる蒸れを感じづらかったのはポイント。


そうなると音の部分が気になりますが、ちょうど耳の部分にある剥き出しのスピーカーがそれにあたります。ヘッドフォンでもイヤフォンタイプでも無く外側に配置されているので音漏れが気になりますが、なんと耳に直接触れていないのに装着しているプレイヤーにだけ音が聞こえるのです。

体験後にその点を伺ってみると、音漏れはイヤフォンでガンガン音楽を聴いている時より小さかったそう。VALVE INDEXは大がかりな機器なので持ち歩くことはあまりないとは思いますが、音が漏れにくいということは外の音も入って来づらいため、ゲームだけに集中できることを意味します。


最高の没入感で最高のVR体験ができるVALVE INDEX。スペックに拘ったアイテムだけにお値段も張りますが、掛けた分以上の素晴らしい体験が待っています。販売はSteam公式のDegica FAN などをはじめ、株式会社サードウェーブ(ドスパラ)などPC専門店を予定しているとのこと。また、開発中の新作VRゲーム『Half-Life: Alyx』が、後日購入者に特典として配布予定とのアナウンスもされました。VALVE INDEX動作に必要な要求スペックは以下の通りです。

システム要件


<最低要件>
[OS] Windows 10, SteamOS, Linux
[Processor] デュアルコア(ハイパースレッディング対応)
[Memory] 8 GB RAM
[Graphics] NVIDIA GeForce GTX 970 / AMD RX480
[Network] ブロードバンドインターネット環境
[Additional Notes] DisplayPort (Version1.2) 及び USB 2.0+ポートが必要

<推奨環境>
[Processor] クアッドコア以上の CPU
[Graphics] NVIDIA GeForce GTX 1070 またはそれ以上の性能を持つ製品
[Additional Notes] DisplayPort (Version1.2) 及び USB 3.0 ポート(ヘッドセットのパススルーカメラ使用時)

※各種変換アダプターによる動作は保証対象外となります。予めご了承ください。
※VALVE INDEXサポートページ(https://support.steampowered.com/kb_article.php?ref=4061-QUZB-4602)より転載。

また、VALVE INDEXシステム要件判定ツールやSteamVRパフォーマンステストで、購入前にご自身のパソコンのスペックでVALVE INDEXが動作するかどうかを確かめることもできます。こちらもあわせて参考にしてみてはいかがでしょうか。

関連リンク


VALVE INDEX システム要件判定ツール
SteamVR パフォーマンステスト

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